JR新大阪駅・JR京都駅・JR名古屋駅乗下車/JR新横浜駅にて現地集合解散
神奈川県を訪ね、1日目は鎌倉市、2日目は湘南地方の寒川町(さむかわまち)と横浜市の名庭園を巡ります。
鎌倉市の浄妙寺は臨済宗の鎌倉五山の一つで鎌倉時代初め(12世紀後半)に足利氏によって創建されました。茶室喜泉庵には1991年(平成3年)に曽根三郎氏が復元した枯山水庭園があり、例年なら5月にはサツキの刈り込みが見ごろを迎えます。美しい庭園を眺めながら抹茶をお楽しみください。
鎌倉市の一条恵観山荘(いちじょうえかんさんそう、重要文化財)は江戸時代初め(17世紀前半)、後陽成天皇の第九皇子であり摂政や関白を務めた一条昭良(法名恵観)が自ら設計した別邸で、1959年(昭和34年)に京都の西賀茂から鎌倉に移築されました。枯山水庭園の復元は中根金作氏が手掛けました。
鎌倉市の瑞泉寺は臨済宗の関東十刹の一つで鎌倉時代末期(14世紀前半)に夢窓疎石が建立しました。夢窓疎石作庭の庭園(国指定名勝)は鎌倉に残る鎌倉時代唯一の庭園で、岩盤に洞窟や池をくり抜いて庭を作った他に例を見ない「岩庭」です。1970年(昭和45年)に発掘・復元されました。
寒川町の相模国一宮寒川神社の本殿奥には神嶽山神苑(かんたけやましんえん)があります。世界的に活躍する庭園デザイナーで僧侶の枡野俊明(ますのしゅんみょう)氏が作庭した池泉回遊式庭園(2009年開苑)で、澄んだ水がそこかしこに湧く静寂と清浄の庭。緑の木立の間に池や末社、茶室などが配置されています。
横浜市中区の港の見える丘公園にあるイングリッシュ・ローズの庭には約50種800株のバラが植えられており、例年なら5月中旬から6月中旬までが春の見ごろです。
横浜市中区の三溪園(国指定名勝)は明治の実業家、原三溪の旧邸宅で、起伏のある17・5haの敷地に池泉回遊式庭園が広がります。三溪が全国から収集した文化財・美術品も数多く、重要文化財建造物だけでも木津川市の燈明寺から移築した三重塔など10件12棟にのぼります。園内にある三溪の本宅だった建物、鶴翔閣(かくしょうかく、通常非公開)の庭を特別に見学します。2000年(平成12年)に枡野俊明氏が作庭し「残心庭」と名付けました。伝統的な「禅の庭」と現代様式の庭が対になっています。